本サイト(精密ウェーブ株式会社Webサイト)で使われている用語の中から、特に専門性の高い用語を抜き出して解説します。
用語集
- 用語
解説
- 2値化
- 2ちか
- Binarization
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2値化とは、濃淡(グラデーション)のある画像を黒(0)と白(1)の2値に分け被写体を背景から抽出する技術です。
淡い色のどこまでが白で、どこからが黒かを判定する値を閾値(しきいち)と呼び、閾値以上は白、それ未満は黒として変換します。
変換後の画像を2値化画像といい、2値化画像を画像処理にかけて傷の抽出や粒度分布、個数カウントなどの分析を行います。 - シャッタースピード
- しゃったーすぴーど
- Shutter speed
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カメラのシャッターが開き、フィルムなどの撮像部に光があたる時間を表す言葉。デジタルカメラではフィルムにあたる部分が撮像素子となります。光があたる時間が短いことを、シャッタースピードが速いと表現します。
シャッタースピードが速いほどブレが少ない画像が撮影できますが、適切な光量が必要になります。
- スミア
- すみあ
- Smear
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CCDセンサーを用いた撮像機器で、強い光源を撮った際に筋のような光(ノイズ)が発生する現象。CMOSセンサーやフィルムでは原理的に発生しません。
メカニカル(機械式)シャッターなどを利用することで防ぐことができる。 - ハレーション
- はれーしょん
- halation
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ハレーションとは、被写体に光が強く当たり画像の一部が白く飛んでしまう現象。
金属のエッジ・ハンダ・シャフトなどで頻繁に起こり、本来見えるはずの箇所が白飛びしてしまい観察の妨げとなります。
光源からの光を拡散させたり(拡散アダプタ / デュフューザー)、デジタル処理でハレーションを除去する技術が存在します。 - ピクセルシフト
- ぴくせるしふと
- Pixcel shift
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CCDを水平方向・垂直方向に1/2、または1/3づつずらして画素と画素の間を補完し、画像の解像度を上げる技術です。
- 作動距離
- さどうきょり
- Working distacne
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レンズ前面から、観察対象にピントが合うまでの距離を表します。
作動距離が長いほど被写界深度(ピントの合う範囲)が広くなり、作動距離が近いほど分解能(物を測る時の最小単位)が上がります。
作動距離が長くとれるレンズは、観察しながらの作業効率が向上するメリットがあります。 - 冷却ペルチェ
- れいきゃくぺるちぇ
- Peltier
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ペルチェ素子を使ってCCD素子を冷却して撮影する技術。明るさが足りない場合に発生するノイズを抑える働きがあり、長時間露光、高感度な撮影を行うことができます。
- 暗視野観察
- あんしやしょうめい
- Dark field microscopy
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光が直接レンズに入らないよう斜めから照明を当てて観察する手法。
ガラスなどの透明体表面の傷やホコリ、微細生物など、通常の観察では捉えにくい対象の観察に有効です。
明視野観察よりも高い分解能で観察することが出来る上、前処理が必要ないのが特徴です。 - 蛍光観察
- けいこうかんさつ
- Fluorescence
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生体・物体が発する微弱な光を捉えて観察する手法。
レーザー光や紫外線LED光源など光源に用い、観察したい波長以外をカットするフィルタを使って観察を行います。
発せられる光は非常に小さいため、観察対象を覆い外乱光が入らないようにした上で、冷却ペルチェカメラなど長時間露光が可能なカメラなどを使って撮影するのが一般的です。 - 被写界深度
- ひしゃかいしんど
- Depth of field
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被写界深度とは、被写体にピントが合っているように見える範囲を指します。
範囲が広ければ被写界深度が深い、範囲が狭ければ被写界深度が浅いと表現し、一般に絞りを絞るほど被写界深度は深く、絞りを開放するほど浅くなります。